弟・糸魚川豊実が語る

弟・糸魚川豊実が語る

 

『愚直なほどに仕事は丁寧』が共和の持ち味

昭和60年(1985)、名古屋の建築会社に勤めていた私は、共和木材が建築部を立ち上げたのをきっかけにふるさとに帰ってきました。

ふるさと・中津川市坂下は山に近く、木材に親しんでいる土地柄。まして祖父の代から製材業をしてきた私たちは木への愛着を人一倍持っています。私は張り切って木をふんだんに使い、土壁を塗った本格和風建築に取り組み始めました。

このあたりの土地柄として、いい加減なことができず、愚直と言われるほど仕事は丁寧。共和の家はしっかりしている。共和ならば間違いないという評判は、程なく定着していきました。その私たちの目を見開かせる出会いがあったのです。

  愚直なほどに仕事は丁寧

 

 

いい家をつくる会の一員として 

その出会いとはマツミハウジング(株)の松井修三会長との出会いでした。それまで"いい木を使って、在来の軸組工法で建てる"ことを旨としてきた私たちでしたが、松井会長はさらに"住み心地のよさ"という要素を追求されていました。

日本の気候風土に合わせた木造軸組工法では、夏の暑さや冬の寒さはある程度仕方がないもの、という常識がありました。松井会長はその在来工法を理に適ったものとしながらも、そこに一定の温熱環境と空気環境をプラスし、"住み心地のいい家"を実現されました。

「これを共和の家づくりにも活かしたい」。そう考えた私たちは、『いい家をつくる会』に加えていただきました。そして冬の寒さや夏の暑さ、家の中の温度差や結露から解放された、心と体に優しい家の実現に取り組むようになったのです。

おかげさまでお客様からは「肩こりが治った」「寝つきがよくなった」「アトピーが出なくなった」などの嬉しい声をいただいています。また、これまでの"木のよさを生かした家づくり"も健在です。何と言ってもこのあたりは檜の産地。構造材すべてに檜をつかった家も共和では珍しいことではありません。壁や柱で隠すのがもったいないくらいと言いながも、お客様の目は満足に輝いています。

このお客様のキラキラとした笑顔が、私にとって一番の喜びなのです。

  いい家をつくる会の一員として

 

 

出会い、この素晴らしいもの

私の座右の銘は『一期一会』。人生の中で「出会い」に勝る素晴らしいものはないと思っています。なぜなら出会いによって刺激を受け、啓発され、発奮させられて、現在の私が在るからです。

たとえば『いい家をつくる会』に参加することで、私は世の中の家づくりを変えていこうとする素晴らしい仲間に出会うことができました。彼らとのネットワークの中で、私たちの地元の素晴らしい木を使ってもらう機会も生まれています。

また、お客様との出会いも自分を大きく成長させてくれました。この世にひとつだけの"我が家"を求めて、私たちのところに来てくださるお客様は真剣そのもの。その気持ちをしっかりと受け止め、期待に応えていくためには、技術力もさることながら人間力も高める努力をしなくてはなりません。

人は一人ではなかなか成長しません。どんな人に出会えるかが、成長の鍵と言ってもいいくらいです。私もまだまだ成長を止めたくありませんので、さらにいい出会いが訪れるよう、怠りなく自分自身を磨いていきたいと思っています。そして兄とともに日本の木の文化の素晴らしさを、家づくりを通して後世に伝えていくのが私の夢なのです。

 

兄・糸魚川行吉が語る

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糸魚川豊実