共和の職人共和の職人-大沢 勝彦/大工

「汗をかいて恥かいて仕事を覚えてきたおかげで今がある」
身内に大工さんがいて、誘われてこの世界に入りました。入った頃は辛くてねえ。毎日箒持って掃除ばかりなもんで。何しろ「仕事は盗め」という時代でしょ。誰も教えてくれないですよ。
それでも3年程辛抱すると家一軒建てさせてもらえる。その3年間の辛抱が、いまの人にはできないんじゃないかなあ。叱られても叩かれても「すみませんっ」って頭下げてさ。逆ギレなんてありえないですよ。そんなこと考えつきもしなかったね。
建前の前の晩は眠れないですよ。間違ったら家が建たないんですもん。謝って済むものじゃない。お施主さんに損させるわけだからね。ま、そうやって汗かいて恥かいて仕事を覚えてきたおかげで今があるんでしょうね。
共和の仕事で楽しいのは材料がいいことです。やっぱり大工はいい材料を使うと嬉しいものですよ。現場監督がみんないい人なのも助かっていますね。コミュニケーションがよくとれるので仕事がはかどるんです。